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顔の産毛(ムダ毛)処理の基本的なポイント|部位別の正しい剃り方も

公開日:2020.10.06 更新日:2024.07.30

顔の産毛(ムダ毛)処理の基本的なポイント|部位別の正しい剃り方も

顔のムダ毛が気になっていても、「目立つものではないから」「セルフ処理は怖いから」と放置している方は少なくないようです。

しかし、顔のムダ毛はメイクで隠すことができません。せっかくスキンケアやメイクを頑張っても、顔のムダ毛がそのままでは完璧な美肌にはならないのです。

そこで今回は、ムダ毛の安全な処理方法と、美しい肌に仕上げるためのムダ毛ケア(※)をご紹介します。顔のムダ毛をきれいに処理して、素肌美人を目指しましょう。

(※)当記事における「ムダ毛ケア」とは、ムダ毛処理後のお肌を整え、お手入れを楽にすることを指します。

顔の産毛(ムダ毛)が濃くなる原因は?

顔の産毛(ムダ毛)が濃くなる原因は?

人間は、成長する過程で男性ホルモンの作用により毛が生えてきます。しかし、成長期が終わった後でも、顔の産毛が濃くなるケースは少なくありません。産毛が濃くなる原因は人によっても異なるものの、代表的なのは「ホルモンバランスの乱れ」「脱毛後の硬毛化・増毛化」の2つです。

そこでまずは、顔の産毛が濃くなる3つの理由を紹介します。自分に合ったケア方法を見つけるためにも、まずは産毛が濃くなるメカニズムを理解しましょう。

過剰なダイエットや睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ

生まれ持った性別に関わらず、人間の体内には女性ホルモンと男性ホルモンの両方が存在します。女性の場合、通常は女性ホルモンが優位な状態でバランスを取っているものの、何らかの変化によって男性ホルモンが優位になると体毛が濃くなるケースがあります。

ホルモンバランスを乱す原因として多いのが、ストレス・過剰なダイエットによる偏った食生活・睡眠不足などです。理想の肌状態を保つためにも、バランスのよい食事を取り良質な睡眠を心がけること、日々のストレスを適切に管理することを心がけましょう。適度な運動を日々の習慣に取り入れ、健康的な生活を送っていれば、自然とホルモンバランスも整います。

脱毛による硬毛化・増毛化

脱毛によって硬毛化・増毛化が起こり、産毛が濃くなるケースもあります。脱毛による硬毛化・増毛化は、特にエステの光脱毛や家庭用光脱毛器で起こりやすい現象です。硬毛化・増毛化の明確な原因は解明されていないものの、発毛組織が刺激により活性化するためだとされています。

照射できる威力が限られるエステの光脱毛や家庭用光脱毛器は、発毛組織を完全に破壊し切れません。むしろ熱刺激で発毛組織が活性化してしまい、太く濃い毛が生えてくる場合があります。特に薄い産毛が多い顔や背中、腕などの脱毛で発生しやすいことが知られている症状です。

顔の産毛を処理するメリット3つ

顔のムダ毛処理をすることによるメリットは、次の3つです。

  • スキンケア効果がアップする
  • 化粧ノリがよくなる
  • 肌がトーンアップする

それぞれについて詳しく解説します。

スキンケア効果がアップする

顔のムダ毛の量は個人差がありますが、どんな人でも顔全体に産毛が生えています。

顔のムダ毛を処理しておけば、成分が浸透しやすくなり、スキンケア効果がアップします。

化粧ノリがよくなる

産毛が生えている状態でメイクをしても、肌がフラットな状態ではないことからメイクがしっかりと密着しません。

産毛による凹凸のせいでファンデーションも均等に塗れなくなるため、ヨレたり崩れたりしやすくなってしまいます。

しかし、産毛を処理すれば凹凸が改善されメイクの密着度が高まり、化粧ノリもよくなるでしょう。

肌がトーンアップする

顔のムダ毛は薄い色ですが、肌の色とは違う上に、ムダ毛によって影ができるため顔全体がくすんで見えてしまいます。

肌に影を落とすムダ毛がなくなれば、元の肌の色味やツヤが前面に出てくるため、肌が明るく見えます。産毛を処理するだけでも、トーンアップ効果は大いに期待できるでしょう。

毛穴詰まりやニキビの悪化を防げる

毛穴詰まりやニキビの悪化を防げるのも、顔の産毛処理のメリットです。産毛には皮脂や汚れが絡みつきやすく、これが雑菌の繁殖を助けてニキビを引き起こす原因になるケースがあります。

産毛を処理すれば余分な皮脂や汚れを溜め込みにくくなり、肌を清潔な状態で保てます。また、毛穴に詰まった古い角質や皮脂なども除去できるため、毛穴詰まりの解消やニキビができにくい肌状態の維持が期待できるでしょう。

顔の産毛処理を行う際の基本的なポイント5つ

顔の産毛処理を行う際の基本的なポイント5つ

ムダ毛処理を丁寧に行わなかった場合、ダメージによってしわや色素沈着などの肌トラブルが起こるリスクがあります。

美肌のためにムダ毛処理をするのであれば、トラブルにならないようにムダ毛処理を行うポイントをしっかり押さえておきましょう。

必要なアイテムを用意しておく

セルフ処理で重要なのが、処理に必要なアイテムの用意です。顔の産毛処理の際には、できる限り下記のアイテムを用意しておきましょう。

  • ホットタオル
  • 顔専用のカミソリ・シェーバー
  • ケア用の化粧水・クリーム
  • コットン

適切なアイテムでムダ毛処理を行うことで、肌荒れや剃り残しを最大限防げます。

まず、シェービングの効果を高めるには、肌を温めて毛穴を開かせるホットタオルが必要です。カミソリやシェーバーはボディ用ではなく、顔専用のものを使いましょう。

顔用のカミソリは手軽で細かい部位の処理に適していますが、鋭い刃が肌に直接触れるため使用時には注意する必要があります。安さや手軽さを求めるなら、カミソリがおすすめです。

一方、電動式のフェイスシェーバーはカミソリよりも肌へのダメージが少なく、比較的安全に産毛を処理できます。肌が敏感な初心者には、刃が直接触れないポータブルタイプのフェイスシェーバーがおすすめです。

顔用の化粧水・クリームは、肌のダメージ軽減に欠かせないアイテムです。きちんと用意をしておきましょう。化粧水やクリームは、無香料・無着色・アルコールフリーのものを選ぶと、肌への刺激を最小限で抑えられます。また、保湿成分が豊富な製品を選ぶと、シェービングによる肌の乾燥を防げるでしょう。

処理するタイミングは夜がベスト

肌質を問わず、顔の肌はそもそもデリケートです。ムダ毛処理をしたあとの肌は、たとえアフターケアをきちんと行ったとしても、極めて敏感な状態になっています。

朝に処理をしてしまうと、紫外線や空気中の埃などで刺激を受けてしまうほか、メイクも負担になります。処理を行うタイミングは、不要な刺激を与えるリスクが少ない夜がおすすめです。

処理する頻度は「約1か月に1回」がおすすめ

顔の産毛を処理する頻度として、約1か月に1回程度が望ましいと言われています。2週間に1回という意見もありますが、正常な肌のターンオーバー期間は約28日です。このため、2週間に1回では処理の回数が多くなりすぎて、肌のターンオーバーが追いつきません。

結果として肌が弱くなり、トラブルを抱えるリスクが高まります。また、剃りすぎると必要な角層まで削ぎ取ってしまう上に、肌の各層の代謝が追いつかずにキメがなくなり、テカテカとしたビニール肌になってしまいかねません。

お手入れ前に肌を温めておく

お手入れ前に肌を温めて柔らかくしておくと、ダメージを最小限に抑えつつ、効率的に産毛を処理できます。おすすめなのはスチーマーや蒸しタオルで温める方法ですが、面倒な場合はお風呂上がりのタイミングを利用するとよいでしょう。

ただし、お風呂上がり直後の肌がふやけている状態で処理を行うと、必要な角層まで剃り取ってしまう可能性があります。顔の水分を優しく拭き取った後、表面の毛だけを優しく処理しましょう。

お手入れ後はアフターケアも徹底する

美肌を目指すには、処理をしたあとのアフターケアも大切です。「いつもと同じスキンケアで大丈夫」と思っている方が多いようですが、処理後の肌は古い角質やバリアが落ちている状態なため、普段のケアでは刺激を与えてしまいます。

産毛を処理した後は、まず水で濡らした冷たいタオルを肌に当てて冷やしましょう。この冷却作用によって、処理後の肌の火照りや赤みを和らげ、炎症を抑える効果が期待できます。

処理後のアフターケアでは、肌への刺激や負担が少なく、保湿効果の高い化粧水を使うことが重要です。なるべく低刺激性で負担のない化粧水でアフターケアをしましょう。

また、産毛処理後の肌は特に乾燥しやすくなっているため、しっかりと水分と油分を補給しなければなりません。保湿効果の高い化粧水でうるおいを与えて肌のバリア機能をサポートし、カサつきや敏感状態を防ぎましょう。

【4STEP】顔の産毛処理の基本的な手順

産毛処理の基本的なポイントを理解したところで、実際に処理する際の手順を把握しましょう。顔の産毛処理は、以下の4ステップで進めます。

【STEP1:洗顔・準備】

産毛処理を始める前に、肌についた汚れや余分な油分を落とすために顔を洗いましょう。

洗顔方法自体は普段と同じように、きめ細かく泡立てたたっぷりの泡で優しく洗うか、ぬるま湯で洗うだけでも問題ありません。ただし、シェービングで肌が刺激されることと角質も同時に除去されることを踏まえ、洗浄力が弱いものを選んだほうが無難です。特に、スクラブ入りやピーリング機能があるものは避けましょう。

洗顔後は、ホットタオルを数分間顔に当てて肌を柔らかくし毛穴を開かせます。

【STEP2:シェービング剤またはマッサージクリームの塗布】

シェービング剤またはマッサージクリームを適量取り、顔全体にまんべんなく塗布します。何も塗らずに毛を剃ると、必要以上に角質を削ってしまったり、刃の滑りが悪くなって肌を傷つけてしまったりしかねません。

シェービング剤やマッサージクリームはただ刃の滑りをよくするだけでなく、産毛を柔らかくし、剃り後の肌荒れも防ぐ効果が期待できます。塗る前に顔の毛流れを確認し、毛が生えている方向と反対向きに塗るようにすると、毛が立って剃りやすくなるためおすすめです。

【STEP3:剃毛】

カミソリを使用する場合は、毛の流れと同じ方向へ軽く滑らせるようにして剃ります。フェイスシェーバーを使う場合は、毛の流れに逆らう向きで剃りましょう。肌を優しく引っ張りながら剃ると、皮膚の凹凸が減って少ない回数で剃り切れます。目元や小鼻などの細かい部分は怪我しやすいため、慎重に行いましょう。

【STEP4:洗顔・アフターケア】

剃毛が完了したら、残ったシェービング剤や毛を水でやさしく洗い流します。その後、冷たいタオルで肌を冷やして落ち着けましょう。最後に、保湿効果の高い化粧水や乳液をたっぷりと使い、肌を整えてください。アフターケアの徹底により、処理後の肌トラブルを防ぎ、肌荒れや乾燥を最小限に抑えられます。

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【部位別】顔の産毛の正しい剃り方

【部位別】顔の産毛の正しい剃り方

顔の産毛を処理するときは、額から鼻周り、フェイスラインというように、上から下の順番で剃るのが基本の流れです。しかし、顔の産毛すべてが一方向に生えているわけではありません。

そのため、剃る部位によっては「上から下」や「内側から外側」など、適切なストロークが異なります。各部位に適した剃り方をマスターすることで、スムーズで美しい仕上がりを実現できるでしょう。以下では、部位ごとの正しい剃り方を解説します。

額・こめかみ

額とこめかみの産毛を剃る手順は以下の通りです。

  1. 額の中央からこめかみまで剃る
  2. 反対側も同様に剃る
  3. 残った部分を眉に向かって上から下に剃る
  4. こめかみと眉尻の間も上から下に向かって剃る
  5. 眉間を剃る際は眉を保護しながら上から下へ剃る

この手順で剃ると、額とこめかみの産毛を安全にかつ美しく処理できるでしょう。眉間や眉の上の産毛を剃る際には、うっかり眉毛まで剃り落とさないよう十分注意が必要です。生え際から1cmほどは産毛を残して剃ると、境界線がくっきりしすぎず自然に仕上がります。

頬の産毛を剃る手順は以下の通りです。

  1. 頬骨周辺は内側から外側へ向かって1回で剃る
  2. 残った部分は上から下へ向けて数回に分けて剃る
  3. 反対側も同じように剃る

頬の産毛は毛の流れに逆らって内側から外側に剃ると、自然にそして均一に処理できます。目に近い頬骨周辺は肌が薄く敏感なため、刃を寝かせて優しく剃ることを特に意識しましょう。

鼻・口・あご

鼻・口・あごを剃る手順は以下の通りです。

  1. 鼻筋は鼻の下から上方向に、中央・左・右に分けて剃る
  2. 鼻を指で反対側に倒し、小鼻の丸みに合わせて上から下に剃る
  3. 鼻下を伸ばして上から下へ数回に分けて剃る
  4. 口角は頬を膨らませて皮膚をピンと張り、外側から内側に向かって剃る
  5. 下唇の下は下から上に向かって剃る
  6. あごは上から下に剃る

凹凸の多い部分のため、頬を膨らませたり指で軽く引っ張ったりして皮膚を伸ばすと剃りやすくなります。下唇の下とあごは特に産毛が多く剃り残しも起きやすいため、丁寧に処理しましょう。

フェイスライン(輪郭)

フェイスラインを剃る手順は以下の通りです。

  1. 耳の下からあご先まで、フェイスラインに沿って上から下に剃る
  2. 顎の裏側はのど元からあご先へ向かって剃る

フェイスラインに産毛が残ると顔の輪郭がぼやけるため、きちんと処理を行う必要があります。特に、耳の下は剃り残しやすいポイントです。のど元付近に刃を当てるときは周囲にぶつからないよう、安全確認を欠かさないでください。

顔の産毛のお手入れに関するよくある質問(Q&A)

顔の産毛のお手入れに関するよくある質問(Q&A)

顔の産毛処理の基本的なポイントを押さえて手順通りに正しく剃れば、肌のトラブルリスクは最小限に抑えられます。しかし、これまでコンスタントに産毛を処理したことのない方にとって、刃物を使っての処理、それも顔に対する作業となると、不安はつきものでしょう。

最後に、顔の産毛のお手入れに関するよくある質問をQ&A方式で3つ紹介します。

Q1:顔の産毛を処理すると濃くなっていくって本当?

産毛を剃った後に毛が濃くなったように感じることはありますが、実際に毛が太くなるわけではありません。カミソリで産毛を剃ると切断面が平たく太い形になるため、毛が太く濃く見えるだけです。

また、間違った剃り方で肌へ負担がかかると、毛穴が黒ずんで毛が濃く見える原因となることもあります。電動シェーバーを使えば切断面が広がりにくく、肌への負担もカミソリより少なめです。適切な処理方法と丁寧なアフターケアを心がけると、肌への負担が減り毛も目立ちにくくなります。

Q2:体調が悪いときはお手入れを避けたほうがよい?

体調が悪いときに顔の産毛を処理するのは、避けたほうが賢明です。寝不足や体調不良の際は、肌が通常より敏感になっており、自己回復能力も低下しています。そのため、通常時には問題ないお手入れでも肌トラブルを引き起こすケースが少なくありません。

特に顔はトラブルが起こりやすいため、体調が優れないときは顔の産毛処理を控え、肌の調子が回復してから行いましょう。

Q3:翌日に顔の産毛を処理した部分が赤くなるのはなぜ?

産毛処理後に肌が赤くなったりヒリヒリしたりする場合、肌の角層を削りすぎてバリア機能が低下し、炎症を起こしている可能性があります。

この状態を放置すると、肌荒れやニキビだけでなく将来的にシミの原因にもなりかねません。処理する際の刃の角度や力加減を見直し、肌質に合ったシェーバーやクリームを使用するようにしましょう。また、産毛処理後の丁寧なアフターケアも重要です。

Q4:ブラジリアンワックスで顔の産毛を処理しても良い?

ブラジリアンワックスを使用した顔の産毛処理は避けましょう。ワックス脱毛は毛だけでなく角質層も一緒に剥がれるため、肌へのダメージが非常に大きくなります。

強い刺激により毛穴が傷つき、そこに細菌が侵入して毛嚢炎を引き起こすリスクがある脱毛方法です。刺激や傷から毛穴を守ろうと皮膚が硬くなり、毛が内部に埋もれる埋没毛が発生しやすくなるといったデメリットもあります。

皮膚が薄く敏感な顔はもちろん、身体のムダ毛を処理する方法としてもおすすめできません。

まとめ

顔のムダ毛を処理すると、肌を傷つけてしまうのではと不安を感じるかもしれません。しかし、正しい処理方法でムダ毛ケアを行えば、セルフ処理でも安全かつ美しい肌に仕上げることができます。

ムダ毛を処理すれば、肌がワントーン明るく見えるのを実感できるでしょう。ケアアイテムをしっかり準備して、おでこや口周りなどの気になる部分から、ぜひチャレンジしてください。